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競争法を勉強中。

独禁法の教科書

今更言うまでもないことではあるが、白石先生の教科書は、本当に素晴らしいと思う。特に、「独禁法講義」は、本質的、基礎的な事項をギリギリまで蒸留してコンパクトに記述しつつ、読者が分かりやすく読み進めることができるラインはしっかり守っているという意味で、希有な本だと思う。

 

独禁法講義 第7版

独禁法講義 第7版

 

 

また、最近出版された、公取委の現役の職員の方々が書かれた以下の本も悪くない。なんというか、考えさせる本ではないが(別建てで書かれているコラム部分を除く。)、基本的で必要な事項がよくまとまっていると思う。

 

独占禁止法

独占禁止法

 

 こんな本の紹介をしようと思ったのは、反トラスト法を勉強していると、案の定、「あれ?日本ではどうだったっけ?」と気になるところが山ほど出てくるため、独禁法の教科書の1冊や2冊は必携であると改めて感じているからである。

私は、たまたまこの2冊しか持ってきていなかったが、反トラスト法と独禁法の距離を測る上で、学界の第一人者が描き出す競争法の世界と、実務家が提示する標準的な独禁法の世界とをそれぞれチェックしておくことは、大変有用であり、結果的には良いチョイスだったと思っている。