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競争法を勉強中。

反トラスト法

日本人学者の論文が米最高裁判決で引用されるとは。。。

反トラスト法のセミナーの予習のために、最高裁判決であるAmerican Needle を読んでいたところ、法廷意見において、Shishido, Conflicts of Interest and Fiduciary Duties in the Operation of a Joint Venture, 39 Hastings L. J. 63, 69-81 (1987)とする…

Netflixに対する反トラスト訴訟

Netflix Beats Antitrust Class Action at Appeals Court Netflix Beats Antitrust Class Action at Appeals Court - The Hollywood Reporter - Netflixは、WalmartとDVDレンタル市場で競争関係にあったところ、2005年、両者の間で、Walmartは、自社の顧…

FTC法5条についてガイドラインが策定される?

What is an Unfair Business Practice? Commissioner Wants FTC to Vote What is an Unfair Business Practice? Commissioner Wants FTC to Vote - Law Blog - WSJ - 連邦取引委員会のWright委員が、 FTC法5条の解釈・適用の不透明さについて、解消されるべ…

State action immunityに関する最高裁の判断

Supreme Court Conservatives Split Over Antitrust Scrutiny Of State Boards Supreme Court Conservatives Split Over Antitrust Scrutiny Of State Boards - Forbes - ノースカロライナ州は、州法により、歯科医等により構成される州委員会に対して、歯科…

「特許権と競争法をめぐる2013年の状況」(白石先生による解説)

反トラスト法の動向を含めて、何が問題となっているのか、実に分かりやすく、またコンパクトにまとめられているので、有益である。 最後に言及されている公取委の消極的なスタンスについては、私も同様の感想を持っている。独禁法の審査手続の見直し作業の中…

Pay for delay訴訟におけるエンフォスーメント(disgorgement)

FTC Defends Disgorgement Bid In Cephalon Pay-For-Delay Suit - Law360 FTC Defends Disgorgement Bid In Cephalon Pay-For-Delay Suit - Law360 - Pay for delayを目的とした和解がFTC法に違反するとして、FTCが訴訟を提起。被告に対して、disgorgement(…

リニエンシーに関するベテラン弁護士の講演

昨日、元FTCの委員で、長く反トラスト法の実務に携わる弁護士の講演を聞いてきた。 自身がかかわった様々な国際カルテル案件(例えばマリンホース事件など)に言及しつつ、リニエンシー制度について、面白おかしく解説してくれた。印象に残った点は、以下の…

Merger btw Staples and Office

Shares of Staples fall on $6.3B bid for Office Depot Shares of Staples fall on $6.3B bid for Office Depot ・97年の両社の合併は、FTCにブロックされてしまった(Mergerの超重要判決と度々参照される。)。 ・前回の合併とは、事情が異なることを強…

(反トラスト法・メモ)事業者団体の意思決定と共謀

When Can An Organization Conspire With Itself? - Anti-trust/Competition Law - United States When Can An Organization Conspire With Itself? - Anti-trust/Competition Law - United States ・第5控訴裁判所は、団体内での反競争的なルールの策定が…

宝物

今日で反トラスト法の授業が終わった。1回だけ風邪で休んでしまったが、ほぼ皆勤賞である。この授業で一生懸命取ったノートは、宝物になるだろうと思う。訳もわからずに取った単語が、勉強が進むにつれて徐々に意味を成してくるという経験が、毎日の勉強の…

独禁法の教科書

今更言うまでもないことではあるが、白石先生の教科書は、本当に素晴らしいと思う。特に、「独禁法講義」は、本質的、基礎的な事項をギリギリまで蒸留してコンパクトに記述しつつ、読者が分かりやすく読み進めることができるラインはしっかり守っているとい…

Tyingに関する疑問

いよいよ反トラスト法の授業も終盤である。正直試験を受けて納得のいく答案 が書けるレベルにまでは至っていないが、それでも教授が常に依拠する独特の経済学的な思考方法について、少しは慣れてきたような気がする。 さて、この前、授業の予習をしていたと…

経済学関係の書籍

経済学関係の本を親に送ってもらうよう頼んでいたのだが、ようやく届いた。 具体的には、以下の4冊。留学を終えるまでに読み切れたらいいが、なかなか難しいだろう。 ミクロ経済学の基礎 作者: 矢野誠 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2001/04/05 メディ…

躍動

今現在、反トラスト法の授業でMergerを勉強しているのだが、SSNIPに始まり、Critical Analysis Loss testや、Upward Pricing Pressureなどといった概念を勉強してみると、経済学がまさに躍動している様が見て取れて、面白い。 ミクロ経済学の基礎的な勉強は…

企業結合における市場画定(疑問)

今、反トラスト法では、企業結合(merger)について、集中的に学習している。多くの数式が飛び交う授業は、私みたいなノンネイティブだけでなく、ネイティブの学生をも相当の混乱に陥れているようである。 今日の授業では、市場画定が取り扱われたのだが、そ…

ノーベル経済学賞

例年は、ノーベル経済学賞の受賞者の業績など耳にしても、そこまでひっかかりはなかったが、今年のノーベル経済学賞受賞者の業績については、さすがに目が行く。とにかく自分の興味対象ど真ん中の内容なので。 Nobel Prize in Economic Science Awarded to J…

ケースブック

去年に引き続き、反トラスト法を履修しているが、先生が違うこともあり、今年は異なるケースブックを使用して授業に臨んでいる。 驚くのは、その内容の違いである。去年の使ったケースブックは、基本的には判例の抜粋だらけで、ある意味入学前から想像してい…

反トラスト法の理論

反トラスト法を学んでいて、いちいち納得することが多いというか、日本の独禁法を学んでいたときのように、結果何も言ってないじゃん!と言いたくなるようなことがないことに驚いている。 例えば、学者によるカルテルの仕組みに関する解説は、経済学的な考え…

Theory of harm

という単語が、反トラスト法の文脈でよく出てくる。調べた限り、しばしば「損害理論」といった訳語が当てられているようなんだけど、これはおかしいのではないかと思っている。というのも、この単語が出てくるのは、反トラスト法違反行為に対する刑事罰又は…