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競争法を勉強中。

司法試験の合格発表

今年も、この季節がやってきた。私の知り合いでは、縁あっていろいろと相談に乗っていた後輩が受験をしていたが、残念ながらダメだったとの連絡をもらった。メールから、努めて明るく振る舞おうという雰囲気が見て取れて、なおさら辛いものがあった。

しかし、1800人台とは、正直驚いた。予備試験の合格者が160人ちょっといるので、ロースクール生の合格枠は、実質1650人程度になる。ロースクールの卒業生にとっては本当に厳しい状況だし、これからロースクールを目指すという人はますます少なくなるだろう。また、未修者の合格率が壊滅的なので、社会人経験者を呼び込んで多様な人材を確保するという当初の理念の実現もますます難しくなるだろう。

ロースクールに育ててもらったという実感のある人間としては、制度が崩壊していく様をありありと見せつけられて、何とも言いがたい。

(それにしても、新司法試験の択一試験で合格点を取れない人や、論文試験で足切りにあってしまう人がこれだけいるのは、一体どういうことだろう。ロースクールの教育がイマイチなのか、ロースクールの入学者選抜が機能していないのか、単純に試験に向けた勉強が不足している人が多いのか。いずれにしても、こういったネガティブな数字の持つ力は、今後の司法試験改革がどのような流れになっていくのかという点からみると、結構強力だと思う。)

今回ダメだった人は、是非再現答案をもとに、合格者の話を聞くなどして、頑張ってほしい(ただ、合格者の話を聞いてみれば分かるとおり、その体験談や対策、答案に関する考え方は、十人十色である。したがって、一人の意見だけでは、分析に十分とは言えず、できるだけ多くの人から意見を聞き、何が共通しているかというところを見定めることが大事だと思う。)。